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舟唄聞こえる!?吾妻・磐梯みかげ
♪丸森で(ヨイショ) 生まれた者は幸せさ
♪阿武隈ラインの舟下り 鵜飼舟から…
阿武隈川は東北三大長流のひとつ。ご当地ソング『しあわせの町』の歌詞にもあるように、宮城県伊具郡丸森町は阿武隈川の舟下りが観光の大きな目玉になっている。ちょうど丸森町の両岸は高さ100mを越す谷壁が15q以上続き、一帯が県立自然公園にも指定されている。今回紹介する「吾妻みかげ」「磐梯みかげ」は丸森町から福島の梁川町へ向かう山中、この阿武隈川の南岸で採掘されている。
阿武隈川での舟運の始まりは川の改修工事が行われた江戸時代に遡る。当時、小鵜飼舟とひらた舟でお城米を太平洋岸の荒浜(亘理町)まで運んでいた。また明治以降は高瀬舟を使って木材や木炭、石材などを運んでいだという。雄大な渓谷に挟まれ、ゆったりのんびり舟下りを楽しんでいると、一瞬そんな時代にタイムスリップしたような気になる。途中、舟下りの安全祈願として建てられた「白衣観音」、おなじみ「夫婦岩」、根本で石を抱えるようにして育ち木肌も石のように硬い「そねの木」、その昔、飢饉の時代に弘法大師が杖で岩を突いて水が噴き出したと伝わる「弘法の噴水」など見所いっぱいだ。
日本で珍しいワイヤソーも大活躍
「吾妻みかげ」(細目系)は丸森町の川田島で昭和45年から採掘、職人好みの石質が評判だ。元総理大臣、福田赳夫氏のお墓にも使用された。もう一方の「磐梯みかげ」(小目)はそこから数百m離れた曲木で昭和56年から採掘。青みが濃く、繊細で優しい石質が特徴。いずれも東北地方を代表する高級墓石材で、採石・加工は八巻石材工業株式会社(本社=福島県梁川町、八巻伸広社長)が行なっている。ただしここ数年は中国製品に押されぎみ。生産量は吾妻が年間1万5000切、磐梯は同1万8000切と厳しい状況が続いている。それでもピーク時の三割程度のダウンというから、むしろ健闘しているほうだろう。
昨年8月、これら採石場を一カ所とする開発計画が認可され、全面積は24万5000uとなった。重機はパワーショベル5台、ドーザショベル2台、20tのダンプトラック2台等のほか、日本では珍しいワイヤソー(伊ペレグリーニ社製)を導入し、効率的な採掘方法によりコスト削減に努めている。また建築用材としては吾妻が年間500u、磐梯は600uで、残った雑割石も土木用材として出荷。つまり限りある天然資源を大切にし、必要な分だけ効率の良い方法で採掘し、最後まで無駄なく利用しているのだ。
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