はじめに
2つの地蔵岩(御在所山と礼文島)
2つの人面岩(三峰山と佐渡島)
立神岩と神威岩
石を立てただけの聖所空間
丸石
夫婦岩
割れた石・岩
揺拝石(岩木山と石鎚山)
奇岩と伝説(鯛島と親子熊)
石化伝承
洞門・洞窟
神奈備山
スリランカの旅@
スリランカの旅A
スリランカの旅B




日本石巡礼「聖なる石に出会う旅」
須田郡司オフィシャルページ
洞門・洞窟(加賀の潜戸、白山洞門、フィンガルの洞窟)

  海岸を走っていると、岩に穴の空いた洞門や洞窟を目にすることがある。荒波や強風によって岩盤を浸食して形成されたもので、人間には想像できないほどの長い年月が流れている。そして、そこには伝承や物語が存在している。

「加賀の潜戸」
 加賀の潜戸は、島根県松江市の日本海に面する潜戸鼻にある洞窟のことで、安山岩、凝灰岩の岩盤が地殻変動に伴って断層や亀裂を発生させ、その割れ目に沿って浸食してできた地形である。海寄りの洞窟を新潜戸、陸寄りの洞窟を旧潜戸という。
 新潜戸は入口が三つあり、中をトンネル状に連結された全長約200メートルの海中洞窟となっている。洞内は広く、波が穏やかな日には、観光船による探勝が可能だ。この新潜戸は『出雲国風土記』によると、佐太大神の生誕地と記されている。古くは加賀神社が鎮座し神域となっていた。洞門は佐太大神誕生の際、母神が金の矢を射通して作ったと語り継がれている。国指定名勝及び天然記念物。

「白山洞門」
 高知県の西南に位置する足摺岬の近くに白山洞門はある。洞門の上に白山神社が祀られていることから白山洞門と呼ばれる。この辺りは、黒潮の通り道で太平洋の荒波がぶつかり、長い年月をかけ出来た典型的な海蝕洞門で、高さ約16メートル、幅約17メートルの大きさで、花崗岩の洞門としては日本一の大きさを誇るという。高知県指定文化財。

「フィンガルの洞窟」
 フィンガルの洞窟はスコットランドの西、スタッファ島にある。柱状節理の岩磐でできた小さな島で、スタッファ島の名前は「柱の島」という意味。島へ船で近づくと、島全体が柱状の岩であることが分かる。
 観光地でもあり、多くの著名人が訪れている。ビクトリア女王夫妻、サー・ウォルター・スコット、キーツ、ワーズワース、画家ターナーなど…。この島を有名にしたのは音楽家メンデルスゾーン作曲「序曲フィンガルの洞窟」である。彼は1829年にこの洞窟を訪れ、ここでのインスピレーションを「フィンガルの洞窟」として作曲したという。フィンガルの洞窟は、入り口の高さ約69メートル、奥行き約20メートルある。

 洞窟や洞門は、人間にとって様々なインスピレーションを与えてくれる。また、あるものは春分、夏至、秋分、冬至などの季節を光のラインで指し示している。人々は、そこに文化的価値観を見出し、伝承や伝説を語りつづけて来たのだろう。