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スリランカの旅B「アダムス・ピーク」 | |||||||||||||||||||||||
スリランカの旅の最後は、聖なる山「アダムス・ピーク」を紹介したい。この山はスリランカ随一の聖なる山といわれ、山頂の岩に刻まれた足跡は、宗派を超えて人々に信仰されている。 シーギリア・ロックから仏歯寺で知られるキャンディーを巡り、そこからバスを乗り継ぎスリランカの最終目的地であるアダムス・ピークへ向かった。登山口の村ナラタニヤに到着し、宿で登山ガイドを頼む。深夜2時過ぎに、聖なる山アダムス・ピークへの登山を開始。暗闇の中、懐中電灯で照らしながら歩いて行く。ふと天を見上げると、眩いばかりの満天の星々が輝いていた。 アダムス・ピークは別名スリーパーダとも呼ばれる標高2243メートルの山で、スリランカ人は、古くから重要な聖地として信仰していた。巡礼者は12月の満月から5月の満月にかけて、ご来光の時間に合わせて山に登り、山頂の岩にある聖なる足跡の前で祈りを捧げる。 仏教徒たちは、この足跡を“仏陀がスリランカを訪れたときに残したもの”と信じている。また、ヒンドゥー教徒は“シヴァ神のもの”、イスラム教徒は“アダムが地上に降りたときのもの”、キリスト教徒は“アダム、あるいは南インドに初めて来た使 3時間あまりで山頂に辿り着くと、何人かのヨーロッパ人グループがやって来た。皆、寒さを堪えながら日の出を待っていた。やがて太陽が昇ると、フェンスに囲まれた施設の鍵が外され中に入ることができた。そこには、岩塊の上を覆うように寺院が建てられていた。人々は裸足になり寺院を参 この岩塊に“足跡”があるのだろうか。建物は堅く閉ざされていて中を確認することは出来なかった。岩塊を見ながら、石が拠り所になっていることを強く感じた。それは、日本のイワクラ(磐座)信仰と共通したものがある。 この山の信仰は、シンハラ族がスリランカに移住する以前から住んでいたウェッダー族の山の神、サマン信仰から始まった。この山は、古くから山岳信仰の聖地だったのだ。 スリランカでは、タミル人による分離独立を目指す「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」が、しばしばテロ事件を起こして紛争が止まない。しかし、今回スリランカで見た宗教を超えた聖地の存在は、“未来の平和への希望”を感じることができた。 人類が巨石やイワクラへの思いに立ち返ることができれば、そこには人種、民族、国境、宗教などの差、意識は無くなるのではないだろうか。 | ||||||||||||||||||||||||