| プロフィール |
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石の彫刻家の | ![]() |

石の彫刻家と言うと、いわゆる抽象作品などをつくる現代アートを思い出すが、今回は可愛らしいわらべ像・母子像・動物、または仏像など、石材業界にもなじみの深い彫刻を手掛ける池田英貴さんを紹介したい。日本の銘石「大島石」を産する愛媛県の大島に工房を構えて制作活動を展開している。 「もともと美術が好きで、高校卒業後は美術大学への進学を考えていましたが、石都岡崎での修業の誘いもあって、石田彫刻さんにお世話になりました。私の彫刻の基礎は、そこで培われました」 石田彫刻とは、“仲良しシリーズ”などの作品でも知られる岡崎を代表する彫刻専門の工房である。全国に数多くの弟子を輩出しているが、池田さんも高校卒業後に4年間修業し、職人の技を身につけた。 「修業はとても厳しかった。当時は職人や兄弟子などが大勢いましたから、つくりたくてもなかなかつくらせてもらえない。だからつくることに対して、とてもハングリーでしたね。“見て覚える”ということも知りました」 4年間の修業で、ノミの扱いなどの石の加工技術のほか、粘土による型づくりを通して“かたち”も覚えた。厳しい修業でも続けられたのは、「師匠(石田栄一氏)に対する尊敬や感動があったから」と池田さんは振り返る。 石田彫刻での年季をあけて、池田さんが次に向かったのは、叔父で彫刻家の馬越正八氏のもとだった。馬越氏は愛媛県伯方島で“愛とほほえみ”をテーマに制作する彫刻家で、可愛らしいわらべ像など、全国にたくさんのファンを持って活躍している。池田さんはその馬越氏に5年間師事し、彫刻家としての道を着実に開いていく。 「石田彫刻で学んだこと(基礎)にプラスして、叔父には作家としての表現などを学びました」 つまり“しっかりつくること”が基本の職人の世界から、“いつ・どこで手を止めるか”という表現者の世界へ入り込んだのである。「それは岡崎では気づかなかったこと。そして、石であたたかさや柔らかさを表現するためには最も難しいことでもあります」と池田さんは話す。 それから池田さんは22歳での二科展入選、石の里フェスティバル(香川県)入選などを果たしながら、主に全国の百貨店・デパートで個展を繰り返し開催するようになる。その数は、2008年までで、なんと160回にものぼると言うから驚きだ。またご存知の方も多いはずであるが、大島の村上水軍博物館に立つ水軍武将の村上景親・武吉・元吉の石像(ともに大島石)も池田さんの作品である。島内の石文化運動公園にも大島石による水軍武将の像を制作・設置している。 「大島石は硬くて、人物像などの彫刻には向いていない石ですが、私は独自の技法で彫っています。私の作品が大島石のPRにつながって、お世話になっている大島の皆さんへの恩返しになればと思います」と池田さん。もちろん岡崎の修業で得た技術が生かされているのは確かなことで、「私には尊敬し、感謝している師匠が2人もいる(石田彫刻と馬越氏)。とても恵まれていると思います」とも話す。 さて、その2人の師匠の影響もあり、“愛”をテーマにあたたかい作品をつくり続けている池田さん。「子どものころから叔父の工房で遊んでいたから、私にとって、石は住み慣れた家みたいなものなんです。私の作品に触れて、そんなあたたかさ、優しさを感じてほしいですね」と話す。今後の活躍にも大いに期待したい。 ◎池田石彫工房 愛媛県今治市宮窪町宮窪3499-1 http://sky.geocities.jp/qwqkq424/ |
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![]() ![]() 〔上〕大島にある村上水軍博物館には、大島石を使用した『村上景親公』『村上武吉公』『村上元吉公』の各像がある。写真は『武吉公』の石像 ![]() ![]() 〔上2点〕仏像や母子像、仲良し像なども制作。あたたかい雰囲気が人気だ ![]() 〔上〕作品『法の女神』 |